『エンケルトビレット』めぐめぐルート埋め終わりました……。
エンディングの余韻に浸りながらコンビニに行ってメール便を出し、帰りながら今年になってからプレイしたゲームの中でベストヒットのゲームなんじゃないか……!?と思いながら、今年1月まで遡って、うんやっぱりベストヒットだわと力強く頷いていたら玄関先の監視カメラの前で思い切りずっこけました。たぶん心の中でエンケルトビレットの前にプレイしたゲームをdisったからでしょう。なんとか姫っていうんですけどね。
▽『Enkeltbillet』仲谷恵(私の頭の中での通称:めぐめぐ 以下めぐめぐ)ルート感想
めぐめぐルートにタイトルをつけるとしたらズバリ
「ニューヨークの恋人~二人ならば恋をはじめよう~」
です!!!プレイすれば意味はおのずと明らかになるでしょう!!めぐめぐの中の人が国民的弟アイドルっていうのもちょっと引っ掛けていますが。
※※※当たりまえだのクラッカーですが、ネタバレ注意ですよ!!!エンディングとかかなりぺろっと描写してますので、エンド見てない方も注意ですよ!!でもやっぱりこのゲームの良さは実際にプレイして初めてわかると思う。どきどきわくわくきゅんきゅんイベント目白押し~~~。
▽仲谷めぐめぐについて
仲谷めぐめぐはサントニアの建築芸術アカデミーの日本人留学生であります。日本人のくせに、日本が大嫌い!日本人大嫌い!!ヒロインのような英語もできないくせにホイホイ海外に出向く軽率な輩が大嫌い!な人種であります。厄介な。
実は私以前お付き合いしていた人が短期留学して帰ってきたら海外age日本sageな人種になってたということがありまして、丁度その時期に『ユダヤ人と日本人(イザヤ・ベンダサン著)』を読んで感銘を受けていたものですから、ふざけんな以下略というわけで大変よくない別れ方をしたことがあって、めぐめぐも留学生設定なわけで、そういう子なのかと思っていたんです。
誤解してごめんよ!
めぐめぐが日本人嫌いなのにはいくつかの重なった理由があります。(と私は思っています)
シナリオ中ではっきりと描かれているのは、「自分の道を自分で選べないような無責任な人間を見ていると腹立つ」という理由。これは日本人に限らないことだとは思うのですが……そうですね、日本の環境って例えば小中と「学区」によって進学先が決められていて、「**禁止」「**べからず」のような規制でいっぱいじゃないですか。そうなると、**してはいけない、というように狭められた、予め周囲によって厳選された選択肢の中から選ぶということが無意識に身についてしまうんですよね。そういった気風について「これだから日本人は」とめぐめぐが毛嫌いするようになったのも、道理ともいえます。
そしてこれは私の勝手な想像なのですが、めぐめぐの育った家にも関係があると思います。ゲームをプレイすればすぐにわかることですが、めぐめぐの父は十一代目村川藤十郎という歌舞伎役者です。歌舞伎、といえば日本の伝統文化。近年では歌舞伎の海外公演なんかも行われているようで、海外から見ても「歌舞伎=日本文化」という認識があります。
前述したようにめぐめぐは自分の人生を人から決められるのが大嫌い。それに加えて、家が梨園ともあれば、必然的にめぐめぐが村川藤十郎の名前を襲名するという流れも生まれようというもの。めぐめぐが、その「決められた人生」に反発し、「決められること」を毛嫌いし「決められない人間」を疎み、歌舞伎を含めた「日本」そのものを嫌うようになるのも不思議ではありません。
日本大好きな私としてはめぐめぐがそのように反発しているのは忍びねぇ。
私のことは嫌いでも、日本のことは嫌いにならないでください!!!
というわけで、私が真っ先に攻略ルートとして選んだのが仲谷めぐめぐでした。
ちなみにめぐめぐは「仲谷 恵(なかたに めぐみ)」ですが、めぐみと言う女性名が嫌らしく「ケイ」と音読みで呼ばせているそうですが、そんなもん私の知ったことではない、私の呼びたいように呼ぶんジャーということで以下めぐめぐでお送りいたします。
▽ヒロインについて
タイトルのエンケルトビレットのことをしばらく前から個人的に「ユンケル」と読んでいたので、製造している佐藤製薬を文字って「佐藤製子」→聖子ならともかく製子って字面固いな→めんどくさいからハンネでやっちゃお→というわけで「佐藤はずみ」という名に変換してプレイしました。
名前を変換すると、ヒロインに愛着もじわじわ湧くものですね。
最初は「旅行、別に楽しみじゃないけど友達に誘われたし、そのためにバイトも頑張ったし……」というヒロインに何言ってるの!!!旅行といえば食!!旅行と言えば+5キロになって帰国するもんでしょ!!!!と鼻息荒く、○ボタンを叩き、気分はヒロインというよりヒロインの母というか、ヒロインの友人というか。
丁度ヒロインの友人の咲ちゃんが自分に似たタイプだったので、そんな心境で読み進めておりました。
めぐめぐが「あんたって本当不器用、何もできないよな」と評するように、ヒロインはかなりの不器用です。英語はちっとも話せない、鞄を引っ手繰られてパニックになる、すぐ泣く、「私ってだめだなぁ」が口癖。見ていてハラハラします。
キングボンビーでも背負ってんの??というレベルでトラブルに巻き込まれるヒロインに、プレイしている私もお手上げです。こんなんで恋愛する余裕あんのか??と不安になりつつ読み進めていくと、カミラを始め、キングボンビーヒロインに手を差し伸べ温かく見守ってくれるホテル・リュースの従業員たちと出会います。
この出会いが大事!!!!
ホテルの従業員も従業員で何かしらの過去を背負っていて、ヒロインもヒロインで「他人任せだった自分を変えたい」と意気込み、攻略キャラはそれぞれ“問題”を抱えていて、一人一人の問題を解決しようとしたらおそらくシナリオ尺が足りなかったと思います。
けれど、従業員、ヒロイン、攻略キャラ全員が「前に進もう」と脚を踏み出したことで、一歩が二歩三歩と重なり、更にその力がお互いの背を押し、腕を引くような、端的に例えるなら二人三脚のような形になって話が進む。
最初こそ、おいおいこのキングボンビーちゃん大丈夫か!?とプレイヤーだけじゃなく、攻略キャラや登場キャラまでもが思います。が、ヒロインはヒロインでマイペースに、めぐめぐと喧嘩をして、仲直りして、軽口を言い合える関係になって、と関係が変わっていくうちに頼りなさそう~~だったヒロインも変わっていきます。
英語が話せずにすぐ泣きべそをかいていたヒロインが、翻訳アプリ、ペンとノートなどのツールを使って会話するようになり、更には空白を開けずに会話ができるようになる。それを傍から見ていると、本当に感動します。ブラボー!!!!!!
相変わらずちょっとドジっこな所もあって、めぐめぐには「ホントお前ってどうしようもないやつ」なんて言われるのですが、出会ったころの「本当にお前ダメだな(訳:俺 お前のこと心底嫌いです」が、終いには「本当にお前って……ダメだよな(訳:かわいい 可愛くてたまらない」に変換されてるのがもうね!!!!見ててわかるんだよ!!!お前の心はまるっとお見通しなんだよ!!!!!!照れなくっていいってば~~~~~~グフフフフと、テンションも上がるってもんです。
めぐめぐがヒロインの一生懸命な姿に胸を打たれるのも、その気持ちよーーーーーくわかりますし、口喧嘩をしながらもその度に仲直りをする二人ににやつくこと間違いなしです。そもそもね!!喧嘩っていうのはね!!!譲れないところがあるから衝突するんであってね!!喧嘩した時点でヒロインは「流されるだけの子」じゃないし、そこがヒロインの本質的なところであって、そこを認識して、理解しちゃったらめぐめぐはヒロインのことを深く知り、心ひかれちゃうのも無理はないんですよね。親しくなりたかったら一度喧嘩してみなさいっていうやつですね。
電撃的に惚れるということではなくて、じわじわ~~っとヒロインに馴染んでいく。
めぐめぐルートはまさにそんな感じでした。
▽エンディングについて
めぐめぐ、家具を捨てて、役者になる。
びっくりです。正直私は家具屋になって、ヒロインとの新婚新居は俺がデザインするぜ♡みたいなリア充爆発しろ新居も崩壊しろと呪いたくなるようなエンドもあるかな~~と思っていましたが、さすがは華ヤカを製作した高木ディレクター。
エンドもちょっとほの悲しい。
私、何度もこれ「間違ったわ、これバッドっぽいわ、これ間違ったわああああああヒロインちゃんごめんねぇええええ最後の最後にキングボンビー………」と思いました。最終的には結ばれましたけど!!!!
めぐめぐ、ヒロインや父・村川藤十郎帰国日に(なんやかんやあって)「大学を中退して、日本に帰り、一般ドラマのエキストラから役者の道を目指す。そして父に認められたら、ヒロインと交際を始める」と決心します。
「父親に認められて、自分の人生に自信が持てたら再開しよう」
「それまでに英語の勉強しておくね」
「「ニューヨークで、会おう」」
お互いに未来への目標を掲げて、二人は別れます。
正直「役者になる」という時点で「えっ……まじかよ」だったのに「日本に帰国して役者の道を目指すけど、もし出会うことがあっても無視してくれ」というめぐめぐに私は「そりゃないぜブラザー」と切なく胸を押さえます。そこまでして頑張ろう、自分を追い詰めようというのは分かるけど、放置されるヒロインの身にもなれってんだぜ!!!!!????これからヒロインは社会に出て、いろいろな人と出会ってくるんだよ???いくらこの旅行期間の思い出が濃いとはいえ、数年放置したらそりゃ心も記憶も薄れるよ!!???お前はヒロインがずっと思い続けてくれる確証があるのんか!???私がもしあの日のアーベスタ空港に存在してたら、たぶんめぐめぐの頬を二発引っぱたいちゃう。たぶん。もしかしたら役者になるんだし顔は大事だよね、という理由でボディーに二発かもしれないけど。
まぁそんなこんなで3年が経ち、めぐめぐは雑誌に載るようになり、5年が経ち、めぐめぐは初主演映画も公開されます。
5年の歳月の中で、二人は少しずつすれ違い、というかOLと役者ってそもそも関わりがないですし「会うことがあっても無視。メールと電話だけ」のあるのかないのか分からないようなか細い関係から更に少しずつ疎遠になっていくわけですから、こうなるともう電話はおろかメールすら交流がなくなってしまいます。がむしゃらに頑張った結果ではあるんだろうけどね。
冬の12月某日、丁度クリスマスイブの前日?前々日?
父親から「お前の主演の映画みたよ、最後泣いたわ」と連絡を受けて、めぐめぐは「やっと……父親に認められてやっとヒロインに会える!!」と興奮しながら、ヒロインに連絡をとろうとするめぐめぐの耳に、無情な機械合成音声が響きます。
「おかけになった番号は、現在使われておりません」
…………、あのさ
ブァアアアアアアアアアアアアアアアアア―――――――――――――――ッカじゃねーの!!!???ほら見たことか!!!!!!だからお前、ちょくちょくは顔を合わせて心をつないでおけつったんだよ!!!!何してんだよ~~~お前……馬鹿だな~~~~~(愛しい
ってな感じで、めぐめぐの背中をガシガシ最大限出せる力で擦ってあげたくなります。これほどまでにpgrが似合う男に久々に出会いましたわ。
しょっぱい涙を浮かべたところで、めぐめぐは思い出します。あの帰国日、空港で謎の添乗員・増島に手渡された電話番号のことを。
「何かあったら掛けてください。あなたの手助けをしますから」
と言って手渡された番号。正直な話、増島こいつ隠し攻略キャラだとは思うのですが、ただの添乗員でないのは本編シナリオでかなり匂わせてますからね!!!あれかな!!???日本の特殊工作員とかかな!!???実は世界の裏社会を牛耳ってるメガなんとかの御曹司かな!!???とまぁ詮索はさておき、めぐめぐは勇気を出して増島とコンタクトをとります。
「彼女のことですね、ヨッシャ任せろ」
というわけで、めぐめぐはクリスマスイブ前日に日本をたちます。ニューヨークで彼女に会えることを信じて……ニューヨークで彼女に会えたのか……そもそも彼女は何をしているのか??……っていうかめぐめぐお前ちょっと外見変わりすぎやぞ!!???イケメン風になりすぎやぞ!!???あのイモい学生はどこに!!!???ハ~~~~芸能界って怖いとこやわ~~~~。
というわけでエンディングは、めぐめぐに相応しい糖度で、ちょっと大人のほろ苦さを見せつつ、ヒロインもめぐめぐも幸せ~~~そう~~~~なエンディングでございました。
個人的なことを言うと「幼馴染とあなたが恋人を演じる自由研究、最後に恋は芽生えるか?」のラストしかり、オトメイトパーティー2014におけるめろきゅんワードしかり。
私 プロポーズ 好き なん です よおおおっ
「一緒になろう」 ←無言のスタンディングオベーション
「さっきの一緒になろうってプロポーズ?」
「え、俺そんなこといったっけ」 ←おい貴様調子に乗るなよデコ助野郎
「ハァ……やっぱり他の人探そうかな」
「えっごめん、今の嘘、本当だよ結婚しよう」 ←本気でびびってやがるpgr
この リア充共 は はよ結婚しろ
挙式は日本とアーベスタで執り行うか、ホテル・リュースのメンツを日本に呼べ
と床をバンバン、壁をバンバン、にんじゃりばんばん、クッションをぼふんぼふん
あのさぁ、これだけは言っておく!!!!めぐめぐの悪いところはね、ヒロインが自分のこと好きだろうと思って調子乗るところだと思う!!!!!!!!!!!!!!!あんさんちょっとは身の程をわきまえろよ????あなたはずっとヒロインのこと好き一筋だったかもしれないけど、5年間まるっと放置されたヒロインは「もうやめようかな」って諦めてたりそれを乗り越えてたりしたんだぞ???と一物掴みながら滔々と諭したくなります。
ヒロインとめぐめぐ結婚エンド後にめぐめぐのバチェラー・パーティーとかあったら楽しそうですね!!!!ショート妄想だったらできそうな気がします。
▽めぐめぐルート これだけは 言いたい
……なんでメガネ外したし
………なんで髪の毛伸ばしっぱなしにしてるし
メガネしてるキャラが一瞬メガネをはずすのはギャップ萌えとしてはアリなんだけど、メガネ外してそのままメガネ卒業しちゃうのはちょっと……こう、二次元黒髪メガネ萌え属性としては…ちょっと惜しかった……悔しかった…めぐめぐの魅力はメガネ一つ失ったところでまったく損なわれない、外見じゃない中身よ中身、わかってる……そんなことわかってるのよ……でもね、メガネってすごく大事なの……目と目で心が通じ合った時、私の目はめぐめぐの目とかち割る前に、一回メガネのレンズにぶつかってるの……メガネのレンズはイコールめぐめぐの一番表の表層でもあるの……めぐめぐのツン可愛いところがダイスッキ!!♡ではあるんだけど、でもやっぱり……メガネキャラって必要っていうか、あの黒縁メガネから匂う「機嫌悪そうなオーラ」も好きっていうか……あ、でも初めてのコンタクトにびびってるCVまつおかよしつぐは最高に良かった……脱メガネシナリオ…ううむ一長一短……メガネ外しためぐめぐにヒロインが「どうしたの?」って聞いて「キスしたくなって」っていうあの、めぐめぐの(童貞のくせに)こなれた感じがすごく好きだったので、5年後にはメガネに戻っててもいいんじゃないかなって思います。あのロンゲも脱メガネも役者としての役作りで、今撮影中の役があって仕方なく…だからオフの時にはやっぱりあの黒縁メガネだし、メガネのフレームあげながら嫌味言ってくるし、ヒロインが軽くいなしたらちょっと焦ったりして、べったべたな新婚生活が…見える…見えるぞぉ……スケスケだぞぉ……そういう私はコンタクトユーザーです(オチ
おしまう