当然、凍りますよね。凍らせたんだから当たり前だけど。
で、齧るじゃないですか。齧れないの。凍ってるんだからそりゃそうなんだけど。
で、次第に溶けるじゃないですか、瑞々しい林檎が。もうね、林檎握る手が林檎からしみだした水分でべっとべとなの。
ひどい。これはひどい。
完食した後に、私は心に誓いました。林檎は二度と凍らせないって。
さて、QuinRoseより発売されてます『黒雪姫』よりファルコ=ローダー編の感想です。
言わずと知れた童話「白雪姫」を題材にしたQuinRoseお得意のちょっとダークなファンタジー路線ですが、原典では白雪姫を殺そうとする女王が、このゲームでは女装好きのナルシストカマ野郎になっているところはさすがロゼって感じ。
女王ルートの感想はまた後で、というかプレイ後にするとして今回は黒雪姫の幼馴染枠っぽいファルコ=ローダーの感想をいかせて頂きたいと思います。
▼ファルコ=ローダーって?
上記の女装カマナル女王に雇われている暗殺者。

序盤にて、ヒロインが住まう国トレゾアの王族を☆皆☆殺☆し☆にし、約三年間城に軟禁されていたヒロインを監視兼見守っていた、という設定の彼。
ヒロインにとっては「憎い相手だけど、三年間で気心を知れた相手でもある」のでどうも完全に恨むこともできない。そしてある日、ヒロインが城から脱出する手助けをしれくれたのも彼。だから余計に恨めないし、自分を守ってくれる彼のことが妙に気になってアカン。
▼BESTEND
か~な~ら~ず~さいごに愛は勝つぅ~~~~~~~♪
と歌いたくなるくらいの恋愛ボケしているというか、のろけているというか、腑抜けたエンドでした~~~~。いや、なんつー言い草って感じだけど、やってみればそう思うと思いますよ~~~。
ヒロイン白雪姫とファルコの間にある問題は「身分差(暗殺者と姫)」「女王をどうするか」「暗殺という生業に対する感情」の三つだと思うんです。大まかに言えば。
「身分差」に関してはヒロインが庶民出身で、王族に養子として引き取られたということもあり「そんなの関係ナイワ~~あなたが好きなのよ~~~その方が重要でしょ~~」で解決。
「女王」に関しては、ファルコが「女王がヒロインを殺そうとしたら、ファルコが女王を殺す」という契約を交わしていたために、あっさり?ファルコが女王を片付けて解決。
「暗殺業」に関しては、END中でも「やっぱり人を簡単に殺してきた俺が幸せになっていいんだろうか……」とブツブツ呟いているものの、ヒロインも「女王を殺した罪悪感にもやもや」しているので、どっちもどっちという感じ。
解決はしてないですが、ヒロインが「女王の最期の言葉通りに幸せにならなきゃ!!」と意気込んでるので、まぁきっと彼らの未来は明るいでしょう……という感じで終わります。
面白いのはなんだかんだ言いながらファルコもヒロインもエンド中に「家族」という言葉をちょいちょい出すところです。罪悪感にかられながらも、こいつら子作りする気マンマングローブやで……とPSP片手に震えました。
まぁロゼですからね、CERO:Dですからね。そこらへんはソニーさんが許す限り、盛大にやってくださればいいと思います。
あ、エロシーンについてちょっと述べても良いだろうか。
まぁR18乙女と比べてもいけないし、昨今の無法地帯ともいえる水音ばっかり乙女向けシチュエーションCDと比べてもいけないんだけど、エッチィシーンの描写が拙すぎる……気がしました。まぁロゼ作品に夢中だった十代とは、認識も全然違うのでしょうがないんだけど、よくある表現が多すぎて未読スキップ余裕です。
セリフも「お前はどこかしこも甘い」とか「どこかしこも綺麗だ」とか……いや、たぶん汗かいてるからちょっとしょっぱいで……まぁ世界一美しい白雪姫の魅力だか魔力に魅せられている男のセリフと思って聞けば「アーハー」って感じですけど、乙女ゲームとしてはいまいち萌えられませんでした。
ごめんな!!!たぶん私が乙女向けを聞きすぎたせいもあるんだろうな!!
物語の主軸としては、女王に軟禁される→逃亡→女王を倒さなきゃ→女王に連れ戻される→ファルコに恋しちゃったんだ♪→反女王軍が攻めてくる→失敗→やっぱり私が女王を殺さないと→反乱軍リベンジマッチ→失敗→じゃあ私が!!!「女王である私に逆らうのか、じゃあ死んでしまえ~~~ドスッ ウッ パタッ」→女王倒したよ!!!侵略していた他国を返還するよ!!同盟組むよ!!→「これで平和になったわね…♡」
なんですけど、女王の悪政っていうんですか?悪逆性がいまいち伝わってないので、「え、話し合いで解決せぇや……」って思わなくもないです、どうしても女王を殺さなければならない理由もちょっと伝わってこない。
反乱軍のリーダー格が疑り深い人という風に描写されてるのですが、今復讐と不倫と陰謀にまみれた洋ドラマ見てる自分としては、それだけで信用しちゃうのーーーー???とびっくりしちゃいます、し、全体的に登場キャラクターが聞き分けがよすぎる……ちょろいん……。
ロゼ(というよりアラロス、アリス、クリエン辺り)の「登場人物みんな話が通じない^o^アカン^o^お手上げじゃ……」感もないし、キャラクターに振り回される感もない。ヒロインはしっかりしている、ように見えるけれど、口だけな部分もあるし、なにより、その意見がちょっと私には理解できないよ~~~~~という所が多々ありました。
なにより女王倒したから「これで平和になったねっ♪」ってちょっと能天気すぎるだろ。水戸黄門だってそんな安直なこと言わないよ、勧善懲悪だけどもあれは。
戦後処理が一番大変なんよ?
なにより多少税が重くとも、それなりに侵略した地域を治めていた女王を倒そうとする反乱軍の方がちょっとはた迷惑というか……市民の安定と安寧を脅かしてる感ありますよね。
プラチナムですっけ、一部地域の荒廃はありましたし、その部分はまぁ「カワイソウダナー」とは思いましたけど、心から同情したり、どうにかしてあげたいと思ったかというとそうでもなくて。いや戦後処理が大変だって言ったけど、その地域は今これから復興に向かいつつあるだけだったかもしれないし……。
チョコレートショップやアクセサリーショップが営業できるほどで、華を植える祭りを開催することもできるくらいの都市にて「女王の像」をただいま製作中。
「俺たちの血税を……迷惑な話だぜ」
「…やっぱり女王は倒さなきゃだめだわ」
っていう会話があるんですけど、そんだけ都市形成されてる地域だったら邪魔くさいだろうけどまぁ考えうる範疇ですし、なにより、それによって雇用創出もされるし、もしかしたら像をつくる製材が貧困地域から産出されるもので、像を一つ作ることによって貧困地域に利益が生まれるかもしれないし、そういう流れを考えた時に一面しか見えてないヒロインがちょっと私よりはるかに能天気だな?オイ?と思ってしまいました。
ファルコもファルコで、自分が暗殺業にたずわさっていたことから「自分の手は汚い」と悩むシーンがあるのですが、エンディングでは「それでも俺はこの仕事をやめねーぜ、誇りを持ってるからな」って言っててい、いや別にいいんですけど、「仕事がある限りは暗殺するぜ」「そういう仕事がある世界の方が悪いんだ」ってちょっとおいおいおーいって思いません?
オークションにチケット流すぜ、入札する方が悪いんだぜ、の論理と似てない?おめーがオクに流さなきゃ誰も入札しねーよって感じなんですけど、それと同じで、暗殺業がなければだれも頼まないし、もっと平和になるよって思うんです。
なにより女王が悪だって言って殺して、平和になるねっ♡って言ってた人が暗殺をスルッと見逃すのは……まぁね、恋人だから許しちゃうっていう気持ちも、まぁそりゃそうでしょうなとは思うんですけどね。
「死んでもいいくらいの悪い奴を殺す」っていうのもなんか違うと思うんですよね。まぁ私、死刑制度には反対なんですけど。「悪」は二面性があると思うんです。憶測や「かもしれない」をすっ飛ばして、物語中の事実描写だけで話を進めますけど。
女王によるクーデターが行われて、女王による一点集中型の権力統制になり、侵略国家になった。それにより、併合された国はそこそこに都市として発展。発展すりゃ、まぁ税収も増えますな。3年で、自国、併合国の統治体制を揃えた女王に対して「養父である王たちを殺したのが憎い」と言って女王を殺し(これも一種の暗殺ですよね、権力を奪うとかではなく暴力的解決)、さらにクーデターを起こす。しかもそれによって、王座についたのは、庶民から養子で迎えられ、その顔の美しさしか取り柄のない少女である。ってあっこの国オワタと思ってもいいんじゃないかなっておもっちゃう。
罪悪感もそうだけど、死んでもいいくらいの人を殺したことによって、自分がさらに恨まれる覚悟とかが足りないかなって思ってしまった。
全体的に不満ばっかりでごめんね!
一応全員プレイするつもりだったんだけど、もうメインルートであろう女王ルート先にやって片付けてしまおうかな~って思い始めた。
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